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第三章 遠吠えは闇に木霊する
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優しく育てられた日々も束の間
すべては屠られるため 人の罪を背負うため
山羊に生まれた自分を連れて 歩く背中は何も語らず

それが生きるということか

緩めた手綱を振り切って 背中に瘤ある牛が逃げる
人の言いなりになる日もこれで 最後となることを願わんばかりに

それが生きるということか

生まれた子猫をそろってみんな 人の気ままが奪い去る
乳をやることもじゃれつく姿を疎ましく思うことも
今となってはもうできぬ

それが生きるということか

自立のできぬ唐辛子の茎が 支えを失って倒れていく
花をつけることもままならぬまま
大地に小さな弧を描きながら

それが生きるということか

痩せた実の落花生が束になって運ばれていく
どこへ行くとも分からなぬままに
大地の匂いを漂わせながら

これが生きるということか
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