第三章 遠吠えは闇に木霊する
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今朝方、ムラピ山が再び噴火した。今回の噴火はこの間の火山活動の中でも最大規模のもので、上空3kmにまで達した噴煙が西へと傾く様子がジョグジャ市内からでもはっきりと確認できた。先月26日の噴火の際、インドネシアの火山地質災害対策局はその前日に火山活動警戒レベルを最大に引き上げ、山頂付近の住民の避難を促していた。今回の噴火でも同局はその兆候を逸早く読み取り、既に昨夕から避難勧告地域を火口から10kmの圏内から15kmへと広げ、避難場所の幾つかは安全地域へと移して被害の拡大を未然に防いでいる。
これまで山頂付近に住む人々は「ムラピ山の番人」として知られるマリジャン氏の経験と直感に基づく観測に身を委ねるところが少なからずあった。しかし避難警告を蔑ろにしたその判断が、結果としてマリジャン氏を含む多くの命を犠牲にしたのは明白である。この間に火山地質災害対策局によって出された予測は極めて正確であり、もし先の噴火でも予測に従って政府の用意する避難場所へと住民が速やかに移動していれば、あのような被害を出さずに済んだであろう。最初の噴火以降、多くの住民が同局の予測に耳を傾け、政府の支持に従って避難するようになったが、失われた多数の命はあまりに大きな代償だったと言わざるを得ない。
これまで山頂付近に住む人々は「ムラピ山の番人」として知られるマリジャン氏の経験と直感に基づく観測に身を委ねるところが少なからずあった。しかし避難警告を蔑ろにしたその判断が、結果としてマリジャン氏を含む多くの命を犠牲にしたのは明白である。この間に火山地質災害対策局によって出された予測は極めて正確であり、もし先の噴火でも予測に従って政府の用意する避難場所へと住民が速やかに移動していれば、あのような被害を出さずに済んだであろう。最初の噴火以降、多くの住民が同局の予測に耳を傾け、政府の支持に従って避難するようになったが、失われた多数の命はあまりに大きな代償だったと言わざるを得ない。
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