第三章 遠吠えは闇に木霊する
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テレビのニュースが伝えるところによれば、インドネシアの警察の犯罪検挙率は30%だと言う。これが事実だとすれば犯罪に手を染めた者の内、7割もの人間がその罪を問われる事もなく、その後ものうのうと普通の生活を続けていることになる。しばしば起こる強盗やバラバラ殺人などの重大犯罪を見ていても、その後に犯人を捕まえたという話を聞くことのないまま忘却の彼方となってしまう事件は少なくない。ましてや軽犯罪ともなれば言わずもがなである。だからこの検挙率には感覚的に頷けるところがあるし、本当はもっと少ないのではと勘繰ってさえしまう。いずれにせよ地道に働いたところで高が知れた人生。逮捕される可能性よりも遥かに高い確率で逃げおおせるのだったら一発逆転、いっちょやったろか的な発想を持つ人間が出てくるとしても不思議ではない。
未解決事件の多さや警察権力に対する不信感からなのか、一般市民による現行犯への自主的かつ積極的な鉄拳制裁も後を絶たない。近隣住民の手によって捕まった窃盗犯が警察官の到着を待つ間に集団暴行を受けるなんてことはここでは珍しくもないし、その結果として容疑者が失明したり、半身不随になったり、時には死んでしまうことすらある。ほとんどの場合、後からのこのこやって来た警察官は住民の間に割って入って、ボロクズのようになった容疑者をひきずるように署へ連行するばかりで、リンチの加害者となった住民へのお咎めはない。窃盗事件が誘発する形となった暴行事件がそこでは発生しているにも関わらず、である。
常日頃から横柄な態度で市民に接し、その割には成果の乏しい警察に正義を求めることは馬鹿げた話なのかもしれない。けれども、一般道で無闇やたらに市民を足止めして、難癖をつけては小銭を搾取している暇があったら、少しでも多くの事件を解決に導いて欲しいと思う。警察権が正当に行使されるようになれば、社会の歪みにだって少しは歯止めを掛けられるだろうから。
未解決事件の多さや警察権力に対する不信感からなのか、一般市民による現行犯への自主的かつ積極的な鉄拳制裁も後を絶たない。近隣住民の手によって捕まった窃盗犯が警察官の到着を待つ間に集団暴行を受けるなんてことはここでは珍しくもないし、その結果として容疑者が失明したり、半身不随になったり、時には死んでしまうことすらある。ほとんどの場合、後からのこのこやって来た警察官は住民の間に割って入って、ボロクズのようになった容疑者をひきずるように署へ連行するばかりで、リンチの加害者となった住民へのお咎めはない。窃盗事件が誘発する形となった暴行事件がそこでは発生しているにも関わらず、である。
常日頃から横柄な態度で市民に接し、その割には成果の乏しい警察に正義を求めることは馬鹿げた話なのかもしれない。けれども、一般道で無闇やたらに市民を足止めして、難癖をつけては小銭を搾取している暇があったら、少しでも多くの事件を解決に導いて欲しいと思う。警察権が正当に行使されるようになれば、社会の歪みにだって少しは歯止めを掛けられるだろうから。
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