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第三章 遠吠えは闇に木霊する
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 9世紀半ばに建立されたこの大乗仏教の石造建築は、道路を隔てて北と南の二つの寺院群に分かれている。(中略)本来この寺院は西を正面として参道が設けられていた。けれども今はすぐその横に田んぼが広がっていて、境界には柵が設けられているので、そこからの出入りはできない。寺院群とは言うものの、きちんと修復されているのは2棟の僧院と幾つかの仏塔ぐらいで、あとは所々に見られる断片的に組み上げられた外壁の一部と、瓦礫の山が広がっているだけである。

(ジョグジャ通信2007年4月号からの抜粋)


 ホームページを更新しました。興味のある方は以下のリンクからどうぞ。ページ上部にある「JOGJA」をクリックすると「ジョグジャ通信」というメニューが現れるので、そちらから入れます。



追記

 かれこれ4年も前の話だから当然と言えば当然だけれど、あの頃に比べるとプラオサン寺院も随分と雰囲気が変わりました。選り分けて集められているとは言っても、当時は瓦礫の山にしか見えなかった石のブロックが、今ではしっかりと積み上げられて幾つもの仏塔が復元されました。すき放題に生い茂っていた雑草は刈られ、史跡公園としての整備も進みました。また寺院の西側の、かつては田んぼだった場所も土地の買収が進んだようで、着実に発掘が進んでいます。刻一刻と在りし日の姿を取り戻そうとするその様子を嬉しく思う一方で、朽ちた遺跡が持つ独特の侘しさが失われていくことに一抹の寂しさも感じます。埋もれた石が作る凸凹の上を歩く羊の群れも、もう目にすることはないのだなぁ、と。
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