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第三章 遠吠えは闇に木霊する
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・行くは一生のハジ、行けぬは一時の些事

 インドネシアからのメッカ巡礼に掛かる費用は50万円を超える。日々にあくせくする庶民には容易ならざる金額だが、一度巡礼を済ませればその先ずっとハジ(イスラム教徒に課せられたッカ巡礼の義務を勤めた人)の称号を携えて、社会的な尊敬を集めて生きていける。その先の大事を思えば日々是を小事と考えて耐え忍んで歩んでいけるという意味の言葉。

・胃の中のナマズ

 「肉を食べられない貧乏人は代わりにナマズでも食べてなさい」とはインドネシア政府の言葉。鶏肉よりも格下に見られることの多いナマズだがその栄養価は負けず劣らず豊富で、胃に収まってしまえば後は一緒。世の中の物事は幾らでも代わりがきくということの喩え。

・供えあれば嬉しいな

 ワヤンの上演には世に遍く悪霊・祖霊へ捧げられるお祈りの言葉だけでなく、大なり小なりのお供え物が不可欠。上演後には村人達はお供え物を分けあって食べることで神の恩恵にあやかれると信じている。もっともそんな事とは無関係に、舞台袖で眠りこけていた子供たちは食べ物の匂いにつられて目を覚まし、その御馳走に飛びつく。転じてどんな深慮も即物的な考えの前には意味をなさないことの喩え。

・東大も遠くらしい

 東大へ行くものとばかり思っていた友人が世間の評判も意に介さず、あっさりと進学先を通学時間で決定。こっちの大学なら電車一本、乗り換えなしで行けるぞ。社会で流布する価値観が万人にとっての評価基準にならないことの喩え。

・無くて七草

 せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ・・・、春の七草を言い当てっこした経験を持つ人は多いはず。そんな時にどうしても出てこないのが最後の一つ。あと少しということろこで到達できないもどかしさを表した言葉。

・まだいたの恋

 すっかりマンネリ化した二人の関係にある時ふと蘇る昔抱いた恋心。思いがけずに現れたいつのか気持ちに「まだいたの恋!」と叫んだとか叫ばなかったとか。すっかり消え失せてしまったかに見える気持ちも実は心の片隅で燻っていて、再び燃え上がる日を待ち侘びていることの喩え。

・油断大敵毛がボウボウ

 不意の出来事に思わず毛を逆立てる黒猫。予期せぬ事態を前に普段から念入りに手入れをしてきた毛並みもすっかり台無しに。転じて不測の事態を前にしてはどんな繕いも意味をなさないという意味の言葉。油断大敵屁がブーブーとも。
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 地鳴りに驚き目覚めてみれば外は砂礫の雨が降る。ムラピ山麓みな白色に粉雪ならぬ火山灰。慌てて山降り避難をすれば積もった灰で交通事故。安全、安全、まだ安全、気が付きゃすぐそこ退去令。どこへ逃げれば良いのか分からず、出たは良いけど行く当てあらず。牙を剥きだす自然の脅威、伸されて分かる他人の好意。吼えるムラピに術なき人々。家畜や作物、置き去りにして、生きねばならぬは人の性。
 インドネシア語では固有名詞の普通名詞化がしばしば起こる。ある普通名詞を代表する製品やその製造元の名前が広く社会に浸透して一般化されることで、本来は固有名詞の単語が普通名詞として使われるようになるのだ。例えばスクーター型バイクなら製造元を問わずに「ホンダ」だし、電動ポンプなら「サンヨー」、耕作機なら「クボタ」でミニバスなら「コルト」、圧力鍋なら「プレスト」でアンカーボルトなら「フィッシャー」と言った具合に。変わったところだとカリカリの衣の付いた揚げ物のことを「ケンタッキー」なんて呼んだりもする。だとするとタイヤは「ブリヂストン」で「ブリヂストンがパンクした」とか、プリンターは「エプソン」で「エプソンの調子が悪い」なんて言葉を耳にする日も・・・。
 PLN (Perusahaan Listrik Negara) ことインドネシア国有電力会社に電気の供給を止められてしまいました。ちょっとした行き違い?から3ヶ月間電気代を滞納した挙句の果ての出来事でした。
 先日、電力会社職員を自認する人相のあまり芳しくない男2人が突然やってきて、電気メーターの番号を確認したいと言うので不用意にも門の鍵を開けて敷地に招き入れてしまいました。しかし彼らの本当の姿は泣く子も黙るパニッシャー。電気代を滞納する不埒な輩の家々を回ってはペンチ一線、電線をぶった切っては電源の供給を断ち、電気メーターごとごっそり持ち帰ってしまうという何ともマッチョなお方たち。電気がなけりゃこちとら水も使えやしないと自分の落ち度も棚に上げてあの手この手で抵抗するも、彼らは決して耳を貸そうとはしない。おまけに電気メーターを取られたら最後、支払いを済ませても一週間は再開の目処が立たないらしく、それでは死ねとおっしゃるのかと恥も外聞もなく、文法もイントネーションもなくこちらも必死に食い下がる。彼らの頑な態度に、こんなに任務に忠実な労働者がこの国にもいたのかと驚く反面、あるいは耳まで筋肉?との疑念まで生じ、格闘すること数十分。結局、電気メーターは据え置きで支払い完了までは電気の供給をストップするという妥協案で落ち着くことになりました。
 電気の供給が再開するまでの丸2日間、電気のない生活を送ってみて気が付くことは、いかに現代生活の多くが電気の恩恵に依存して成り立っているかということ。さいわい飲み水だけは確保できたものの、それ以外の生活用水は折りよくやってきた土砂降りの雨水をバケツに溜め、食器洗いやトイレを流すのはもちろん、頭や体を洗うのまでもそれでまかない、日が暮れれば蛍の光冴える暗闇に蝋燭を灯して心細げに次の朝日の訪れを待ち望むような生活。これはちょっとしたサバイバルです。都会の田舎に育った電脳派もやしっ子としてはたった2日間とはいえコテンパに打ちのめされました。
 全ての道は電気に通ず。デンコ曰く「電気を大切にネ!」。我思う「電気の支払いは期限内にネ!」と。
 来月9日の投票日に向けて選挙活動がいよいよ本格化。こちらのキャンペーンは程度の差こそあれ、各政党・候補者の支持者たちがバイク数十台で群れを成し、単管マフラーから繰り出される爆音と共に、後部シートに勇ましく立つ若者がドデカイ政党の旗を縦横無尽に振り回しては市街地を暴走するという、世紀末覇者が現れるアニメの世界顔負けの様相を呈している。一般の交通を好き勝手に遮断し、蛇行運転・のろのろ運転よろしく、超法規的に我が物顔で往来を走ってまわるぐらいならまだまし、他政党の支持者と鉢合わせして暴動にでも発展しようものなら、一般人もどんなとばっちりを被るかわかりゃしない。ジョグジャは比較的穏やかな方だけど、やはり気を付けるに越したことはなさそう。君子は危うきに近寄らずってね。
 久しぶりにチェックしたブログにはデカデカとバナー広告が。よく読めば「広告は3ヶ月以上更新のないブログに表示」とのこと。なるほどね。優に3ヶ月は超えとりますな。これではイカンと思い、早速何かを書かねばとも思ったのですが…、思い付かない。でもとにもかくにもこの書き込みでしばらくはまたバナーから解放されるので良しとしましょう。
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